『のどぼとけさん』
ひさかたチャイルド 作 尾崎美紀 / 絵ささきみお



ぽかぽか陽気の昼下がりに、縁側にはゴー スー ゴーとお昼寝をしているじいちゃん。ポカンと開けた口の中を孫のしんたろうが覗くと、まさか…口の中に知らない人がいる…
ちっちゃなお地蔵さんみたいな、お坊さんみたいな…


「大変だよ!」と、ばあちゃんのところへ飛んでいくと、それはきっとのどぼとけさんだよと教えてくれました。たくさん徳を積んで男の子が一人前になったら喉のところに出てくるんだそう。しんたろうの喉にはまだないみたいです。


興味津々で覗いていると「まぶしいわい!」と、突然のどぼとけさんがしゃべりました。どうやらおじいちゃんが病気をして以来、寝てばっかりいるのでどこへも行けず暇なご様子。それからというもの、しんたろうはおじいちゃんが寝ている隙を見計らってのどぼとけさんに会いにいきました。なぜならしんたろうもお友達を紹介してほしいのです。

しかしあきれたように言われます。「朝は起きない、好き嫌いは多い、おもちゃは散らかしっぱなし…そんな子には10年早いわい。ふふん。」 なーんでバレたんでしょうね(笑)
そこでのどぼとけさんはしんたろうの手のひらに乗り、修行という名の散歩に出かけることに。おいしいラーメンを食べたりサイダーを飲んだりご近所さんとおしゃべりしたり。でものどぼとけさんが一番したかった事とは??それはきっととても大切なこと。みなさん何だと思いますか?


おじいちゃんとのどぼとけさんは、姿かたちがそっくりでなんともかわいい~☆もっちりとしたキャラクターたちにほんわかしちゃいます。自分は日ごろからいい行いをしているのか、私もピシッと襟を正しますよ!しかし、しんたろう達が食べているラーメンおいしそうだなぁ…暖かくなってきたからアイスもいいなぁ…ポテチも…あぁだめだ、すでに煩悩でいっぱいです。


作者の尾崎美穂さんは兵庫県姫路市生まれで、『まさかのさかな』(ひさかたチャイルド)でニッサン絵本と童話のグランプリを受賞後、数々の絵本を出版されています。自身のおじいさまが亡くなられてお骨を拾う時、仏様が座禅を組んでいらっしゃるように見えるものはのどぼとけさんだと教えられたそうです。そこからこの絵本が誕生したのですね。しんたろうもいつかのどぼとけさんが来てくれるのでしょうか。そして私にも( 笑 )
以上、子ども館酒井でした。

☆子ども館イベント情報☆


★おさんぽサロン(毎月第2水曜日)
4/11(水)11:00~12:00
「絵本タイムを子育ての味方に」絵本講師が、読み聞かせを交えながら
子育てのエピソードやおうちでの絵本タイムの魅力をお話します。
※要申込  ※定員:10名  ※参加費無料  
※対象 :プレママ・プレパパさん、子育て中の方、絵本に興味のある方。
主役は大人ですがお子様連れの方も大歓迎です。


★日本朗読検定協会 おはなし玉手箱(毎月第4日曜日)※12月のみ変更します。
4/22(日)1回目 14:00~14:30
2回目 15:00~15:30
(1回目と2回目の内容は異なります。)
手あそび、紙芝居、大型絵本・・・等もします。こども達の感性を育み、
たくさんの夢とファンタジーをプレゼントしようとおはなし玉手箱を開催します
さあ、今月は玉手箱からどんなお話がとび出すでしょうか?
お楽しみに…
※申込不要  ※参加費無料  ※対象:どなたでも


★おはなし会(毎月第4土曜日)※12月のみ変更します。
4/28 (土) 15:00~15:30
テーマに添った絵本の読み聞かせや手遊びをします。
※申込不要  ※参加費無料  ※対象:どなたでも