昔ながらの牛乳配達から始まり(昔はご近所でよく見かけましたよね。我が家は注文していなかったので羨ましかったです)、宅配ピザなどのフードデリバリー、野菜や果物などの食材を届けてくれる宅配業者からネットスーパーまで、いわゆる『食品宅配市場』はここ数年、ずっと右肩上がりの成長を続け、今や2兆円以上の市場規模です。


なぜそんなにも成長しているのか、詳しく解説していきます。

1. 食材宅配(宅配食)のは予想を上回る成長ぶり!

矢野経済研究所が2015年に発表した「食品宅配市場※に関する調査」によると、食品宅配総市場規模(主要10分野合計値)は、2015年度予想で1兆9,864億円、2016年度は2兆281億円でした。


しかし実際には、2015年には2兆円を突破し、2016年には2兆782億円になるなど、予想を上回る伸び率になっています。

少子高齢化や経済の景気の悪さの影響を受け、国内の食関連市場は縮小傾向にあるなか、食品宅配市場は堅実に売り上げをアップさせています。


今後もさらに成長すると予測され、2021年度には2兆3,985億円になるとの拡大予測もあります。

分野別にみると、高齢者をターゲットにした在宅配食サービスやネットスーパー、共働き世帯を意識したコンビニエンスストアによる宅配などが、比較的大きな売り上げになるとされています。

※食品宅配市場とは…
在宅配食サービス、宅配ピザ、外食チェーン・ファストフード宅配、生協(個配サービス)、コンビニエンスストア宅配、惣菜(食材)宅配、宅配寿司、牛乳宅配、ネットスーパー宅配、自然派食品宅配などです。

上記に挙げた10分野を主要としています。

2.食品宅配市場のターゲット

女性の社会進出化・共働き世帯の増加により、働くお母さん(ワーキングマザー)が増えたことや、高齢化社会が進んできたことにより、食品宅配市場は需要が高まっていると言えます。

2-1.最大のターゲットはシニア層

もともとは高齢者と年若い夫婦や子供が同居する世帯の一番の問題点である、食事の不便を解消するために始まったのが在宅配食サービスです。今は無添加食品など身体にも優しく、子育て中の過程では家事の負担を減らすのに大活躍しています。


また、シニア世代における「ネットスーパーと食材宅配(宅配食)」に関する調査によると、40代から50代では7割以上、60代から80代でも5割以上の人が、ネットスーパーや食材宅配(宅配食)を利用したことがあると答えています。

私の母も一人暮らしですが、食材宅配(宅配食)を利用しています。最初は「そんなのいらない、いらない」と言っていたのですが、半ば無理やりに、手続きを私がしたことで利用し始めました。すると、今では日常品だけでなく、衣料品なども購入するほど、重宝しているようです♪

シニア向けのサービスでは、ネットスーパーと言いながらも電話やファックスでの注文が可能であったり、届けたときに次の注文書を渡すなどで受注してくれたりという業者が多いことも、利用者を増やしている原因の一つです。


食材の宅配は、都市圏はもとより、買い物弱者と言われる過疎化地域の高齢者にも利用が広がっていることにも注目です。

近年では、地方で一人暮らしをしている高齢者の親のために、都市圏に住む子供が見守りサービスを兼ねた食品の宅配業者を頼むなどの傾向も増えており、シニア層をターゲットにした食品宅配市場はさまざまな広がりを見せています。

2-2.若手の共働き世帯

若手の共働き夫婦の中でも、特に食品宅配市場がターゲットにしているのは、子育て中の共働き夫婦です。

少し前のイメージで言うと、夕食の支度が遅くなってしまいそうなときには、スーパーやコンビニのお惣菜を購入して帰宅し、それをお皿に移して食卓へというのが定番でした。

しかしこれでは、メニューや味付けが毎回同じようになってしまうこと、脂っこい惣菜が多いために健康面への心配があります。


ところが近年では、食材宅配(宅配食)サービスで「ミールキット」が子育て世帯に大人気です。

ミールキットとは、カット済みの野菜や肉、必要な調味料が人数分セットになり、レシピまで同梱されているので、食材を切ったり計ったりする手間もなく、時短調理できるすぐれものセットのこと。
1食分を取り出し、レシピに従って作るだけなので、20分程度で作れるメニューも多くあります。


夕食の時短ができるのはもとより、夕食の献立を考える必要もなく、栄養士がバランスをしっかりと考えてくれたメニューのため、家族にも安心して食べさせることができます。

なかにはオーガニック食材だけを使用していたり、シェフが食材を厳選したレストランのような料理を楽しめたりと、バラエティも豊かです。


大手の食材宅配(宅配食)サービスであるオイシックスやらでぃっしゅぼーや、生協などから登場しているミールキットは売れ筋商品であり、今後の取り組みも年々強化されています。
>>【ミールキット:ママ必見☆思わず使ってしまうおすすめ人気はココ!】を参考にしてみてください。


2-3.世代を超えた共働き世帯

小さな子供を連れての買い物は、食材をゆっくり見る時間もなく、さらには重い荷物を持っての移動と大変なことが多くあります。
また、シニア層でも50代から60代であれば、いまだ共働きをしているとい世帯も少なくありません。


そんなとき、食材の宅配サービスを利用できれば、日常的な買い物も格段に楽になります。しかし、それだけでは終わりません。
以下の表は、50代が宅配サービスを利用する理由です。


「重いものやかさばる物を届けてくれる為」という理由が高いですが、それと同じくらいの割合で「無農薬・無添加の食材が多い為」という理由が挙げられています。

単なる利便性だけではなく、食材へのこだわりも、宅配サービスを使用する理由のひとつのようです。

まとめ

外食などの食関連市場が縮小しているなか、食品宅配市場は順調な伸びを続け、2021年には2兆4,000億円に届こうとしています。

食品宅配市場の中でも、約半数の52%が生協(個配サービス)というのが驚異的な数字ですが、そのほかの食材宅配(宅配食)サービスはもちろん、コンビニエンスストアの宅配やネットスーパーなどの需要は伸びつつけると予測されます。


また、シニア層であれば従来からの在宅配食サービスはもちろん、こだわりの品ぞろえと付加価値のサービス、品そろえとサービスの強化を図っています。

若い世代や子育て世代に関しては、時短+栄養バランスの便利なミールキットの拡大が、これからも充実していくようです。


若い世代であればネット1本で、シニア世代であれば電話やファックス、手渡しなど注文の仕方も多種多様に対応してくれます。

これからは自分のライフスタイルにあった食品宅配業者をますます選びやすくなっていくかもしれませんね。

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