1.ブランクが原因?専業主婦の再就職が不利な理由とは
「仕事は子どもが小学校に入学してから」と考える専業主婦は多いもの。何もしなければ、子どもは成長し、自分は歳をとっていくだけ。
しっかりとした狙いがあって専業主婦を続けているのならば何の問題もありませんが、ブランクのデメリットや子育てを理由に仕事に就こうとしないのは、もったいない話。
子どもにちゃんとした教育を受けさせたい!たまには美味しいものを食べたい!という願いを、自分が働いて叶えてあげませんか?
ブランクがあると再就職しにくいともいわれていますよね。しかし長いブランクは、マイナス要素になるとは限りません。
専業主婦がブランク期間に何をしていたかというのは、採用担当者が注目するポイントの一つですが、主婦が再就職するための本当の第一歩は、社会人としての覚悟を決めることです。
2.それ、おかしくない?言っちゃいけない再就職の動機
専業主婦としてブランク期間を過ごしている間は、基本的に誰かから管理されたり、注意されたりはしません。夫やママ友、ご近所など、他者とのかかわりはあるにせよ、競争にさらされる事もなく、社会に対するアンテナが弱くなりがち。
その延長で「生活に支障のない程度に働きたい」という考えで求職活動に臨むと、求人企業に常識感覚を疑われてしまいます。間違っても求人企業に対して
「ちょっと時間が空いたので」
「学費が大変だから仕方なく」
「お小遣いが欲しいから」
「休みがとりやすいから」
それらの理由が、仕事復帰のきっかけであったとしても、そのまま伝えてしまうのは、自らで労働意欲が低いと宣言しているようなもの。
企業側が求めているのは、人間関係を理解しながら職場に貢献してくれる人材です。
子どもが小さいからといって、休みや勤務時間など自分の都合ばかりを主張する人は、「社会人としての認識が欠けている」と判断されてしまうケースが少なくありません。
そうなると「うちの職場に貢献してくれそうにない」と判断され、結果的には不採用となってしまう可能性も。
求人企業が求めていることを理解し、一度仕事をすると決めたなら、社会人としての自覚を持つことから始めましょう。
3.ブランクを克服するためには自己分析も有効
空いた時間を活用して仕事をしようと考えるのは、ごく自然なことですし、お金が欲しいという望みを持つのも当たり前。ただ、それは仕事を始めるきっかけにすぎません。
ブランクがあっても再就職をしたいと願うならば、今、一番優先したいことは何かを考えてみましょう。
そこで役立つのが自己分析。自分自身を見つめなおし、自分自身が何を一番優先したいのかを整理していきます。様々な視点から自分が働くイメージを固めてください。
3-1.キャリアを棚卸しする
これまでの仕事内容をノートなどに全て書き出して評価や実績、自分の得意なこと、苦手なことを色分けしていきます。それにより、自分の強みや新たな可能性を見つけ出します。
3-2.志向を整理する
働きたい理由ややりたい仕事などを整理します。その際、次の3つに分けて考え、接点を見つけていきましょう。
WILL・・・やりたいこと、携わっていきたいこと
CAN・・・できること、活かせる経験
MUST・・・すべきこと、求められていること
3-3.働く自分をイメージする
職種まで絞り込まなくても、「どんな空間で」「どんな人と」「どんな風に働いている」といった想像力を働かせ、自分の理想を具体的にイメージすることで、求めている環境を見つけましょう。
4.何を重視する?働く意味を考えてみよう
自分の中で働く理由がはっきりしないまま仕事を始めると、生活にメリハリが生まれるどころか、ただ時間に追われるだけの生活になってしまいます。
「なんで私がこんなことしなくちゃいけないの」などと不満を漏らす原因にも。
そんな不満だらけのママは家族にとっても大迷惑。職場でも不満をあらわにすると「扱いづらい人」認定されてしまい、人間関係がぎくしゃくして働きづらくなっていきます。
結果的には、自分も家族も職場の人も、誰も幸せになれない現実が待ち受けています。
働く場所なのか、仕事の内容を重視したいのか。目的が漠然としている人ほど、求職活動は長期化します。仕事の動機が明確になれば、次にすべきことが自ずと見えてきます。
たとえば、お金を重視するならば好待遇な仕事が必要ですよね。好待遇な仕事はどんな職種があるのか?どんな経歴や資格が必要なのか?と身の丈にあった仕事が絞り込まれていきます。
もしも夢をかなえたいのであれば、給料が安くてもやりたい分野にチャレンジするモチベーションもわいてくるでしょう。
また、勤務地や給与、仕事内容などのこだわりはあったとしても、あれこれ条件を絞りだすだけでは仕事は一向に見つかりません。
その条件で、どれだけ求人があるのかを調べてみると、以前は目に留まらなかった職種でも、実は自分に合った仕事だったりするケースもあるものです。
こうして仕事探しの期間を縮めることも、ブランク期間を長引かせない方法のひとつといえるでしょう。
5.資格をとって自信とキャリアを身に着ける
人材不足と言われる中、しかし世の中に仕事が余っているとはいえ、専業主婦の期間が長引くにつれて、期待よりも不安の方が大きくなりますよね。
または、転職を考える人も「今のままのスキルでいいのか、このままでいいのか」と年齢とともに思うのです。
仕事探しの心理的な負担を下げるために、まずは資格取得や新たなスキルを身に付けて、仕事復帰への自信を取り戻しませんか。
個人的には、資格取得よりも「仕事を探して行動!!」と思うときもあれば、
ここで少し時間をかけても、自分に自信がつき、またこの資格を必要としてくれる仕事に就くほうが絶対にいい!と思うときと両方あります。
私自身は、専業主婦のときに、医療事務と簿記の2級を取得しました。(簿記3級は前職中に)
そして、病院で、会計事務所に勤めました。いい点は、両方すぐに仕事が決まったことです。
そして専門職。「一般事務」ではないので深堀できる仕事で楽しかったです。
いづれも、出産を機に辞めてはしまいましたが、育休の制度が充実している今の時代なら
そのまま仕事をしていたことでしょう。
資格については、>>仕事に必要とされる資格とは?どうやって取得する?ハローワークなら無料でこんなに!
資格については、>>就職に有利?な資格。通信講座で人気の資格を見てみようにて詳しく紹介しています。参照下さい。
6.ブランク主婦の志望動機が見違える「ある工夫」
求人企業に応募する際、最初の関門となるのが履歴書です。
ブランクがあることや子どもがいることを隠すのは、求人企業に対して不誠実。特に女性活躍が期待されている現在は、女性のライバルが増えているので、自分をいかにアピールできるかがポイントとなります。
履歴書の志望動機の欄には、会ってみたいと思ってもらえる内容を書きたいものです。NGとされがちな動機でも、働く意欲をしっかり伝えて面接につなげていきましょう。
6-1.「ちょっと時間が空いたので」が見違える工夫
工夫してこんな風に書いてみましょう⇒
社会に出てから心置きなく仕事に集中できるよう、子どもに手のかかる時期は子育てに専念していました。
子育て期間には将来に備えて簿記3級を取得しています。御社の経理職は前職で経費処理や請求書作成業務を担当した経験をも活かせると思い、応募しました。
工夫のポイント⇒
ブランクや未経験のデメリットを払拭するには、資格や人生経験から自分の強みを引き出していきましょう。
ブランク期間中に目標を決めて取り組んだことは、働く意欲のアピールにもつながります。
6-2.「自宅から勤務地が近い」が見違える工夫
工夫してこんな風に書いてみましょう⇒
自宅からは徒歩や自転車で通勤でき、長く働き続けられると思い応募しました。
工夫のポイント⇒
通いやすさを動機に挙げる人は多いため、通勤距離だけでは他社との差別化は難しくなります。
事業内容や仕事内容への共感を示すように表現することで、目に留まる確率が高くなります。
6-3.「未経験」が見違える工夫
工夫してこんな風に書いてみましょう⇒
営業職の経験はありませんが、コミュニケーションを重視した営業手法を活かして、御社で活躍したいと考えています。
工夫のポイント⇒
これまで経験したことは具体的な数字を用いて記入すると、説得力がアップ。前職での経験が未経験の仕事でどのように役立つかを意識することもアピールポイントになります。
自分をアピールするうえで最も重要なのは、「家庭があっても、仕事もきちんとする」と企業に印象づけること。
子育てやブランク期間の過ごし方、これからどんなポジションで働きたいかなど、これまでの自分の人生を強みにしながら「長く働きたい」意思を伝えるように工夫して。
それが責任感をもって仕事を続けたい、という自覚をアピールする決め手になるのです。
もし、履歴書を何通送っても面接までたどり着けないという場合は、ハローワークや転職エージェントなどのキャリアカウンセリングを利用して、履歴書を添削してもらうのもおすすめです。
7.自分も家族も幸せになれる再就職の進め方
実際に仕事を始めると、朝は子どもを送り出してから仕事に直行。仕事が終わったら、ダッシュで買い物をして、洗濯物を取り込んで料理してと、家の用事も盛りだくさん。
決して楽しいことばかりではありませんが、仕事をすることで自分の居場所が増え、職場仲間との関わりによって新たな知識も増えていくはずです。
自分が成長していく姿は、子どももしっかり見ているもの。物理的には子供と過ごす時間が専業主婦のブランク時期よりも短くなってしまいますが、子供と過ごせる短い時間は、ブランク時期以上に濃い時間になっているかもしれません。
子どもはママが考えている以上に自分で成長する、いわば潜在能力をもっています。ママが仕事を始めてから、「しっかりしてきた」「自分のことを自分でできるようになった」といった、うれしい変化も期待できます。
8.まとめ
専業主婦のブランク期間は、なんとなく不安でうじうじしていても、いざ仕事探しが始まったら、どんどん積極性も出てくるものです。
仕事をする自分を前向きにとらえて、ブランクがあるからと諦めることなく、専業主婦から再就職までのシナリオを描いてくださいね。