大きな公園にひつじのぬいぐるみだけがぽつんと座っているベンチを見て、通りかかる人達は、なんでこんなところに置いてあるのだろうと不思議に思います。
どうやらこのひつじ、ミナちゃんという女の子の大事なぬいぐるみで、パパとママとこの公園に遊びに来たときに忘れて帰ってしまったようです。


そんな事がありひつじは、ミナちゃんが必ず迎えに来てくれると信じてひたすらベンチで待ち続けます。だけどそう簡単にはいかず、カラスに食べ物だと勘違いされつつかれたり、雨が降ってベショベショになったりして、散々な目にあうのでした。


優しいネコの親子にも助けてもらいながらも、それでもミナちゃんを信じてベンチで待ち続けるひつじでしたが…。

忘れ物ってふと気がつくとしちゃっていますよね。傘や鍵、ハンカチなど様々なものを私も、トイレやレストランなど外出した時にたまに忘れていってしまいます。

このお話を読んで、もし私がひつじのように忘れ物だったらどうなのだろうか？とつい思ってしまいました。置いていかないでと叫びたくても言葉を発せないから、ただ気づかれず置いていかれてしまうだけ。
下手したら一生もう会えないし捨てられるかもしれない…そう思うとただ怖くて悲しくてたまりません。


この物語を通して改めて自分の身の周りの物を大事に使ってあげようと思いました。ちゃんと傘や鍵は持っているかなどチェックしようと思いました。


そして、この素敵な絵本を作ったのは、豊福まきこさんという方で新聞や・雑誌・児童書籍などの挿絵を幅広く手がけており、なんと！この「わすれもの」が絵本デビュー作だそうです！

もうすっかり可愛らしいひつじに一目ぼれし、ファンになってしまったので次回作がすごく楽しみです♪期待しています！！


カラスにつつかれても雨が降って、ネコ達が優しく家においでと言ってくれても決してベンチから離れず、ミナちゃんが必ず迎えに来てくれると信じて待っているひつじ。果たしてミナちゃんは迎えに来てくれるのでしょうか？？

ちなみに私は、この絵本を読んで文章を考えているとき、ひつじの気持ちを思ってしまうと、ついうるうるしてしまうほど感動してしまいました。忘れ物の気持ちを描いた心温まるお話の感動のフィナーレをぜひ読んでみて下さい。