「きみちゃんとふしぎなねこ」
作/藤原ヒロコ　ひさかたチャイルド

きみちゃんの前に突然、、「ふしぎねこ」と名乗る白い猫が現われます。
「ふしぎねこ」に「ふしぎな毛皮」を借りると…？？

縁側でアイスを食べていたきみちゃんの前に、「おいしそうなものを食べてるやん。魚あげようか～」と、関西弁を流暢に話す白い猫が現われます。


「ふしぎねこ」だと名乗る猫に、「いらない」ときっぱり断るきみちゃん。ＮＯと言える日本人！するとふしぎねこは、「これな、ふしぎな毛皮やねん」といそいそと毛皮を脱ぎ始めます。あらわれた体はなんと水玉模様！アイスよりもそのふしぎな毛皮に興味津々のきみちゃんは、毛皮と服を交換します。


ついでにナチュラルにアイスもふしぎねこに食べられてしまってます（笑）すると、体は猫で顔はきみちゃんとへんてこりんな体に…でも不思議なことに、人から見ると完璧な猫に見えているみたいなのです！


通りかかったとらねこに、新入りとして道案内をしてもらえることに。さて、猫から見る世界はどんな風に見えるのでしょうか。
うらやまし～！猫好きの私としては、猫になれるなんてめちゃくちゃうらやましい話です！と思いきや、犬に吼えられたりカラスに襲われたりと中々に大変そう。


でも子どもの適応力を侮ってはいけません。くるんくるんと宙返りでカラスをさけたり、へいの上をスラスラ歩いたり、先輩猫にも感心されまくりのきみちゃん。さすがです！
ポカポカひなたぼっこやひんやりとした場所でお昼寝や、ぞんぶんに猫を楽しみますが、そこにこわ～い黒猫が現われて？あ～なんて楽しそう！！

こんなにもワクワクほんわかな絵本を描いたのは、書籍、雑誌の挿絵を中心に活動中の藤原ヒロコさんです。なんとこの作品が絵本デビュー作なのですよ。


大阪府出身なので、ふしぎねこは流暢な関西弁を話すのですがそれがまたおもしろいんです。子供達に、こってこての関西弁でぜひ読み聞かせしてほしい！うけること間違いなしですよ～。


鉛筆で書かれたような繊細なタッチは、よんでいて心がほんわかします。猫ちゃんの表情も、猫の特徴を捉えたなんとも言えない目つきがまた、猫好きの心をがっちりとつかんできよるんです！


そして家に戻ったきみちゃんと、留守番していたふしぎねこがまたかわいくて…あ～字数が足りない！（笑）語りだすと止まらなくなってしまうくらいおもしろいこの絵本。ぜひ一度読んでみて下さい。以上、子ども館萩原でした。

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