1.自分をアップデート!転職・再就職を有利にする資格取得!
そろそろ仕事を始めたい。でも雇ってくれるところはあるのかな…。迷いが多い専業主婦の再就職。ブランクが長くなるほど、仕事探しを尻込みしていませんか?
そのためらいは、取り越し苦労の可能性大。実は現在、求人数がかなり増えているのです。
2016年11月分の総務省が発表した労働力調査によると、求職者1人に対して求人が何件あるかを示す「有効求人倍率」は1.41倍。(1人に対して、1.41の仕事があるという感じです)
つまり世間は人出不足が起こっているということです。人出不足の傾向は今後も続くといわれ、パーソル総合研究所の予測では2025年に約583万人の働き手が不足すると予測しています。
しかし世の中に仕事が余っているとはいえ、専業主婦の期間が長引くにつれて、期待よりも不安の方が大きくなりますよね。
仕事探しの心理的な負担を下げるために、まずは資格取得や新たなスキルを身に付けて、仕事復帰への自信を取り戻しませんか。
1-1.資格取得を目指すための3つの学習スタイル
ブランク期間に、何の資格を取得するかと考える前に、まずはどの程度、試験勉強に時間を割くことができるのかを考えてみましょう。
専業主婦は家事と子育てだけでも、とにかく時間に追われがち。そこに勉強が加わると、やるべきことを効率よくこなす必要が出てきます。
資格取得の勉強といえば、全くの独学か、通信講座や通学講座を受講するか、3つの方法がありますよね。
自分ならどの方法が適していると思いますか?それぞれの特徴を比べて検討していきましょう。
1-2.独学で学ぶ
専業主婦がとにかく低予算で資格取得を目指すなら、すき間時間に勉強できる独学が一番。
資格の種類によってはテキストや問題集が通販で一通り入手できるので、自分でコツコツ勉強することは可能です。
ただし、参考書や問題集の選び方から勉強方法、試験までのスケジュールの組み立てなど、学習計画をすべて自分で段取りしなければならないので、かなり大変なのは覚悟して。
「勉強するための勉強法」を調べてから、取り掛かることをおすすめします。
1-3.通信講座で学ぶ
すき間時間に好きな場所で勉強でき、専業主婦にはもってこいの独学スタイル。
カリキュラムに沿ってテキストや問題集、講義動画などの教材がパッケージ化されていて、課題を提出してフィードバックしてもらえるのが、全くの独学とは大きな違い。
費用面は独学より高くなりますが、あらかじめ用意された教材に沿って勉強するだけ。理解できないところは質問できるので、予備知識なしで勉強に取り組む専業主婦にもぴったりといえるでしょう。
1-4.通学講座で学ぶ
通信講座よりも、さらに手厚いサポートを期待できるのが通学講座。ブランク期間にのんびりしていた生活リズムを、仕事モードに切り替えるためにも役立ちます。
通学講座は、直接講義を受けながら勉強を進めていくので、理解をより深めやすいのが特徴です。講義日程が決まっているため、半強制的に勉強する時間を設けられるのがメリット。
しかも受講仲間と接するのが、通信講座との大きな違い。家事や育児に手を取られて、自宅で勉強するとモチベーションが保ちにくいという人は、通学講座を選んだ方が無難かもしれません。
ただ、通学講座は勉強体制が整っている分、費用は高くなります。講義の日は予定を組まなければいけないこともデメリット。
子どもの預け先も並行して決めながら、受講準備を進めるのがおすすめです。
2.ハローワークで無料で受けられる職業訓練講座を探してみよう
ブランクがあっても、専業主婦でも、資格を取得すると、未経験の求人にもチャレンジしやすくなり、仕事選びの選択肢は広がります。
ですが再就職に有利な資格ほど、通信講座の費用も上がります。費用面で受講をためらってしまうこともあるでしょう。そんなときに活用したいのがハローワークです。
厚生労働省では、雇用保険を受給できない人を対象にした職業訓練「求職者支援訓練制度」を設けています。この制度は厚生労働大臣認定を受けた民間の教育機関にて実施しています。
受講料は原則無料でテキスト代のみ自己負担となります。訓練の種類は資格スクール並みにあり、中にはママにうれしい託児所付きの訓練もあるのです!
*託児は都度、各自ご確認をお願いします。
訓練科名 | 期間 |
---|---|
OA事務HP更新科 | 4か月 |
医療事務科 | 2か月 |
介護福祉サービス科 | 3か月 |
JavaプログラマAndroid実践科 | 4か月 |
経理・総務・パソコン事務実践科 | 4か月 |
パソコン事務実践科 (託児) | 3か月 |
貿易実務科 (託児) | 3か月 |
経理事務OA科 | 3か月 |
医療・調剤事務科 | 3か月 |
介護福祉士実務者研修・総合福祉科 | 6か月 |
介護・看護助手・事務複合科 | 3か月 |
グラフィック・Webデザイン実践科 | 6か月 |
ファッションアパレル総合科 | 4か月 |
ネットショップサイトデザイン科 | 4か月 |
建築CAD科 | 3か月 |
カラー/アロマ実務科 | 4か月 |
トータルビューティー科 | 6か月 |
キャリアサポーター養成科 | 3か月 |
設備メンテナンス技術者養成科 | 4か月 |
出典:大阪ハローワーク
2-1.求職者支援制度を受けるには
専業主婦がこの制度を活用しない手はありません。募集期間や募集人数には限りがあるので、気になる人は早めにハローワークに問い合わせましょう。
申し込むにあたっては、ハローワークでキャリアコンサルティングを受けることが必須。
受講中も、月1回はハローワークで職業相談を利用しなければなりません。また短時間勤務や短期勤務の就職先を探したい場合は受講できないといった制約もあります。
重い腰を上げる、いつも自分では気づくとモチベーションが下がって進まない人にはいいかもしれませんね。
2-2.求職者支援訓練の受講条件
・雇用保険や雇用保険受給資格者でない
・働く意思と能力があること
・支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
公的な制度のため、本当に仕事に困っている人が優先されます。離婚してすぐに仕事に就かなければいけない状況や、夫の休職・失業など、切羽詰まった状態にはハローワークを利用して仕事探しの情報収集に励みましょう。
3.期待しすぎ厳禁!資格ジプシーにならないための注意点
「資格は取ったけど再就職できない」という経験は、ブランクのある専業主婦に限らず、若者やキャリアを積んだ男性も多くいます。
「取得した資格が悪かった」と資格のせいにしたり、「もっと他に仕事に有利な資格がある」と違う講座を受講して、気が付けば勉強代に何百万も費やす資格びんぼう貧乏に。
そんな資格ジプシーにならないためにも、次の一手を考えておきましょう。
3-1.資格よりも即戦力といわれる理由
資格を取得しても、求人企業が未経験者を敬遠したり、資格が必要な職種は募集がないなど、応募しても落ち続けるなど、シビアな現実に直面する可能性も大!
「専業主婦のブランクはやっぱり不利なのね」と落ち込む前に、採用する側の気持ちも考えてみましょう。
求人企業は、人件費を無駄にすることのないよう、給料に見合った仕事をしてくれる経験を求めています。だから「仕事ができるかどうかもわからない未経験者に、資格手当を払うのは高リスク」と判断するのです。
3-2.資格を就職に役立てるならどうすればいい?
たとえば事務系の職種に就きたいならば、運送会社の受付事務や倉庫会社のデータ入力など、通販市場が活発に動いている業界に注目してみては。
士業と呼ばれる司法書士、税理士、行政書士、弁護士など、個人事務所や小規模な法人で経験を積むのも一つの方法です。
職種だけに注目するのではなく、様々な角度から求人企業をリサーチして、「これならできそう」と思える仕事に応募していきましょう。
4.まとめ
資格取得は、専業主婦が再就職するきっかけづくりにおすすめ。講座を申し込む前に、求人数や、その仕事の条件などを調べて、本当に専業主婦の再就職に役立つ資格なのかを見極めることが大切です。
ただし「講座終了後も面倒見が良い」という通信講座のサポートを受けたとしても、求職活動をするのは自分自身です。
「全く行動しない」と肝心な仕事を見つけることはできません。資格の勉強とともに、社会へのアンテナを張り巡らせ、資格取得と再就職を実現してくださいね!